姫、私は誓います。
「好きだ」

「・・・、あ?」

可愛くて癒される。安心できる。レイア姫とはまた違う居心地よさがあった。レイア姫は周りの人を気遣い、平気で命も落ちかける。そのせいでハラハラして目を離せなかった。最初は意外性に惹かれたけれど、最後の方はいつ消えてしまうのだろうという死への恐怖からドキドキしていたのではないだろうかと彼女を見ていて思ってしまった。

「まぁ・・・、気持ちはわからんではないけどよ・・・」

「悪い、何の話だ?」

レイア姫への思いが恋なのか、今感じている彼女への思いが恋なのか。恋という事柄で30を越えてから悩まされるなんて思いもしなかった。愛だの恋だの関係無いと思っていたのに自分が情けなくなってしまった。
< 108 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop