姫、私は誓います。

「嫌。一緒にいて。・・・怖い・・・」

可愛いと思っている自分がいた。怖がっている相手を目の前にして本当に申し訳無いのだが、惚れた。最初にレイア姫に惚れた時と同じ感情だ。その後がどうにしろ、俺はちゃんとレイア姫に惚れたんだ。ちゃんとレイア姫を好きになったんだ。

「大丈夫だ」

俺はそっと肩に手を回して自分の方へ彼女を抱き寄せた。彼女の頭に顔を乗せて、彼女の震えが止まるをのをただ待った。月の光る音が聞こえるくらい嫌に静かな夜だった。でも、聞こえてきたのは月の光る音ではなくて俺の速まっていく鼓動だった。きっと彼女にも聞こえているんだろうと思いながら、震えが止まるまではこうしていたいと思った。俺の中にある不安が無くなって行くからだ。

「あ」

「どうした」