姫、私は誓います。
「娘を返せー!」

「この町から出ていけー!」

ラークが手に掛けざるをえなかった娘の復讐に来た町の住民たちだ。もし彼女が音を立てず、ランバートがこの事に気付かなかったら俺たちはそのまま目の覚まさない腐る人形になっていたのだろうか。

「夜明け前じゃ不味かったのかよっ!お前ら!走れ!」

「何だってんだよ!」

「最悪な寝起きです・・・」

「大丈夫か?」

「うん」

ランバートに手を引かれ必死になって走る彼女に癒されつつ、俺は威嚇として住民の近くに銃を撃った。取り合えず生きなければならない。生きなければ始まらない。
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