姫、私は誓います。
俺の見ていた高嶺の姫様は架空であるのだろうか。それともわざと国民に合わせているのだろうか。飾り付けのほとんどが手作りした物ばかりで、所々歪な形になっていた。
俺の知っている姫という存在と彼女の印象は全くの別物で、彼女の笑顔に悪気はなかった。ただ納得がいかない俺は彼女に逆らうしかなく、ただただ彼女を責めた。

「あなたはどうかしている!こんな物を作ってたかだ庶民だとバカにしているのか!」

「ちがっ・・・!」

俺は部屋にあった飾りを全て剥がし始めた。姫は必死に止めていたけれど、そんな言葉に聞く耳すら持てなかった。だって殺そうとしていた人がこんなにも純粋な笑顔を見せるなんて思わないだろう。

「止めて!片付けるから・・・!」

「だったら早くしてください!」
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