姫、私は誓います。
この国一の腕を持つ隊長が剣を抜かなかったのは彼女を泣かせたくなかったから。でも、自分が泣かせなかっただけで結果的には彼女を泣かせている。隊長は何をしたかったのだろうかと責め立てる事だって出来た。自分の兵士を連れて出ていった義弟、クウとランのおかげで一面を取止めた隊長。傷付いたのは彼女だけ。彼女だけが一生の傷を負ったんだ。そう思った瞬間、涙が出てきた。やっぱり二人にするべきでは無かったんだ。いくらジンさんが言ったとしても、私がそばについているべきだったんだ。
「ラーク、立て」
クウとランのおかげで傷を癒した隊長が目を開けるとジンさんは恨みの募った表情で隊長を起こした。私たちが助けて安心し、眠ってしまった姫の前で何をしようというのだろうか。何も分からない中で唯一の救いはこれから数時間の内に起きる事を姫が見なくて済むという所だろうか。
ジンさんは隊長の胸ぐらを掴むと、頬に重たい拳を当てた。
「ラーク、立て」
クウとランのおかげで傷を癒した隊長が目を開けるとジンさんは恨みの募った表情で隊長を起こした。私たちが助けて安心し、眠ってしまった姫の前で何をしようというのだろうか。何も分からない中で唯一の救いはこれから数時間の内に起きる事を姫が見なくて済むという所だろうか。
ジンさんは隊長の胸ぐらを掴むと、頬に重たい拳を当てた。