姫、私は誓います。
「長ぇ、ラークでいいっつーのー」

「ラーク・・・、本当に変わりましたね」

変わったのだろうか。変わったのか。俺はずっと世界が変わったんだと思っていた。でも、世界ではなく俺が変わっていたのか。二人に言われると納得できてしまう俺は軽い奴かもしれないな。

「あの町に住んでいるのか?」

「いや、そっちの山小屋にいる」

町外れの丘の上に立つ小さな家。今は姫の墓に一番近いそこに住んでいた。植物人間だと分かっていても、楽しかった思い出がある。だから、離れる勇気がまだ出ないんだ。

「本当に変わったな、ラークペイさん」

「だから長いって」

「ルークも後から来ますよ?」
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