甘いあまいイチゴの香り
「まぁ、気持ちは分からんでもないけどな。あいつはお前が可愛すぎて言えないのかもしれないけどさ、、
お前らが早くくっついてくれないと、俺はいつまでも独身だぞ。頼むわ。」
「ん?何で私たちと、一馬くんの独身が関係するわけ?」
「……。まぁ、それはいいんだよ。気にするな。」
なにそれ。すごく、気になるんですけど。。
それ以上教えてくれる気がないのか、一馬くんは飲み干した缶をゴミ箱に捨てて、ヒラヒラと手を降って出ていってしまった。
はぁーーー、
ほんと、わかってるよ。
わかってる。
もうすぐ私の誕生日だし、その時に伝えようかな。
誕生日に会えるか、今日聞いてみよ。
私もコーヒーを飲み干してデスクへと戻った。
一日は早い。企画書の書き直しや、関連部所との打ち合わせが忙しくてあっという間に時間が過ぎてしまう。
今日も残業を1時間だけしてから帰路についた。
冬馬くんはまだ仕事かな。もう閉店時間だし、お店に寄ってみようかな。
会社からマンションの途中にある冬馬くんのお店に寄ると、もうすでにシャッターが降りていて建物の横にある裏口に回った。