君の本気に触れた時…
それに彼の目も、さっきまでの不安に揺れていたような目じゃなく…獲物を逃さない獅子のような強い意志を持った目に見えたのは私だけだろうか?

だけどそんな彼の目にドキッとさせられたのもまた事実。


「覚悟って…会社では…」

「他の人にはバレないように頑張りますから、せいぜい俺の事を意識しまくってて下さい。」

「……っ!!」

「やっと、スタートラインに立てたんです。もう誰にも遠慮はしない。」

そう言った彼の目は、真剣だった。

そして彼が再び近づいてくると、今度は私のおでこにチュッとキスをした。


「本当は唇にしたいんですけど、次は流石に怒られそうなんで…ここで我慢します。さっきは止められなくて、同意もないままキスしてすみませんでした 。」
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