君の本気に触れた時…
お昼過ぎまで降っていた雨も、今はすっかりあがっていた。

言葉もなく彼が私の手を取り、指と指を絡ませて繋いだ。

立ち止まった彼は繋がれた手に力を込めてギュッと握ると私の唇を掬うようにキスをした。

まだ、ハル君の家の前だったのに…彼は私の唇を長く離してくれなかった。

まるで、誰かに見せつけるかの様に続くキスに最後は私が痺れを切らしてしまった。


「んっ…ナオ、誰かに見られちゃう…から…」

「いいよ…見られても…」


空いていた片手でやんわりと彼の胸を押し返すと、ようやくキスをやめてくれた彼。

甘いはずの恋人からのキスが…なぜか後味の悪い苦いキスになった気がした。

最近はいつもの明るいナオじゃなくなっている様にも見えた。



次の週末のバイトは、ハル君が風邪をひいたため休みになった。



翌週ーーあれから2週間ぶりにあったハル君は以前と何も変わらなかった。
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