君の本気に触れた時…
お会計も、先輩と松本さんがしてくれて二人は受け取ってくれなかった。


「…先日もご馳走になったのに。すみません。ありがとうございました。」

「気にしないで。俺たちが誘ったんだから。」


駅までの道を行きと同じように先輩と並んで歩いていたけど、ワインのせいか時々足が絡まりそうになっていた。


「大丈夫?」


隣の彼から、気遣うような視線と声がかけられ私もその度にニッコリ笑顔と “ 大丈夫です” を返していた。

だけど、駅に着く直前、ヒールの先が溝にはまってしまった私はおもわずつんのめってしまった…。

先輩が助けてくれて、どうにか転ばずには済んだけど…


「今日は俺たちもタクシーで帰ろう。」

「私なら…」

「あいつらもタクシーで帰るんだし、朝倉も足にきてるんだろ?」


優しい顔でそう言ってくれた先輩に私も素直に頷いた。
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