俺を好きって言えよ
意を決して、コンコンとリズム良くノックすると中から、「入れ」という低くて男らしい声が耳に届いた。
ゴクリ
取っ手を掴んで回し、向こう側へ押した。
扉のその先には・・・・・。
床も壁も天井も黒で。
黒い三人がけのソファが2つ、向かい合うように置かれており、その間にはこれまた黒いテーブルが設置されていた。
何より、目を引いたのはこの部屋の奥にあるデェスク。
その机だけがこの部屋では唯一赤かった。
そして、その机に肘をついてこちらを見ているのは、この空間には似つかわしくない金髪に白いスーツを身に纏ったイケメン。
おそらく、私の叔父の純太郎だ。
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