クールな同期と熱愛はじめ
ずっと真面目顔だった高梨さんの顔が、そこで初めて綻んだ。
私は心の中で『やった!』とガッツポーズだった。
「ここは吹き抜けですか?」
高梨さんがリビングを指差す。
「はい。たくさんの光を取り込めるよう、思い切ってリビングを吹き抜けにしてしまいました。こうすれば、二階の通路にある大きな窓と天窓からの光が燦々と降り注ぎます」
「なるほど。いいですね」
高梨さんは私を見つめて微笑んだ。
その視線があまりにも真っ直ぐだったものだから、反射的に自分の手元に目を落とす。
しばらくしてもう一度目線を上げると、再び合ってしまって戸惑った。
三人のプレゼンが終わり、揃って立ち上がる。
「本日はご足労いただきまして、ありがとうございました」
部長が言うと、高梨さんは「いえ、わがままを言ったのはこちらですから」と柔らかく笑った。