クールな同期と熱愛はじめ

そこでまた目が合ってしまって不自然に逸らす。
どうも高梨さんは、必要以上に人の目をじっと見るタイプのようだ。


「お返事は後日いただけるということでよろしいでしょうか?」


確認のために部長が尋ねる。
すると高梨さんは、すぐに「いいえ」と制止するように右手をかざした。
これには私たち全員が目を丸くする。


「今この場でお返事させていただいてもいいでしょうか?」

「もうお決まりですか」


部長は驚いたような声だった。


「はい」


高梨さんが私を見る。


「宇佐美さんのプラン設計を進めていただきたいと思います」


高梨さんの回答を聞いて、一瞬のうちに息を吸い込んだ。
口元に当てた手が震える。

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