クールな同期と熱愛はじめ

「高梨さん、これはいったいどういうことでしょうか」

「あなたは確か……クレアホームの設計士ですよね」


高梨さんが桜木くんを値踏みするように見る。


「こんなところに宇佐美を連れ込んで、いったいどうするつもりですか」

「どうもこうも、打ち合わせですが」


静かな怒気をはらんだ桜木くんの言い方にも、高梨さんに怯む様子が見えない。
それどころか、余裕綽々といった感じに開けたドアに体をもたれかけた。


「あなたの方こそ打ち合わせに乗り込んできて、いったいどういうつもりでしょうか」

「スイートルームで打ち合わせなんて聞いたことはありませんが」

「施主の都合に合わせてやっていただけるものではないんでしょうか。とにかく、悠里さんをお返しください」

「“悠里”?」


桜木くんの声色が突然変わる。

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