クールな同期と熱愛はじめ

『這ってでもいいから、とにかく玄関まで来い。根性見せろ』


スポコンドラマか。
突っ込みを入れたくなるが、そこまでの元気はない。仕方なしになんとかベッドから脱出し、壁づたいにふらふらの体を支えながら玄関までやって来た。

電気を点けて見た壁掛け時計が、午後七時を指していて驚く。私は十二時間もぶっ通しで眠っていたのか。

カギを開けると、即座に玄関のドアが開けられた。


「ひでえ顔」


桜木くんは顔をしかめて私を見た。
開口一番にそれはない。


「……もともとこんな顔ですから」


ガラガラ声で自虐する。
パジャマ姿に寝ぐせのついたぼさぼさの髪の毛。洗顔すらしていないすっぴんを見せても全然へっちゃらだとは、桜木くんは私の中で“男”の部類に入っていないのかもしれない。髪をとかそうだとか、せめて色つきリップを塗ろうとか思わないのだから。


「なにか食べたのか?」

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