クールな同期と熱愛はじめ
首を横に振る。食べるどころか、飲み物すら口に入れていない。
「そうだと思ったよ。お粥作ってやる」
「……へ?」
桜木くんがお粥を……?
きょとんとしていると、彼は不快そうに眉間に皺を寄せた。
「あの、どうして?」
同期とはいえ、今までそれほど親しくしてきたわけではないからだ。
「同じマンションに住んでいるとわかった以上、仕方ないだろ。同期のよしみだ。ありがたく思え」
押し売りみたいだ。
桜木くんが「あがるぞ」と靴を脱ぎかけたので私が一歩後退すると、目眩なのかくらっと揺れる視界。体がふらついたことに気づいた桜木くんが、肩を抱いて私を支えてくれた。
「大丈夫か?」
相手が桜木くんだろうが、男の人からそうされてドキッとしない女はいない。