クールな同期と熱愛はじめ

躊躇う素振りもなく、桜木くんが部屋の中へと入って来る。隠しているとはいえ、私が半裸だというのにだ。

いったいなんだと、思わず体が強張る。私の目の前に彼がしゃがんだものだから、変な緊張を強いられた。


「これ、忘れ物」


ペチッと額に衝撃が走る。反動で、そのまま後ろへゴロンと無様に転がった。

額には冷たい感触。私の視界には天井が広がった。


「寝るならベッドにしろ」


桜木くんがクククと笑いながら手を伸ばす。

むっつりとした顔でその手を取ると、一気に引き上げられて体が起こされた。
額に手を当てると、「冷却シートだ」と教えられた。これが忘れ物か。

急に寝たり起きたりしたせいか、頭がくらくらする。座ったまま眩暈に襲われて、顔から血の気が引いていく気がした。


「大丈夫か?」

「……うん」

「替えのパジャマはこれか?」

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