花萌ゆる、恋。
なんてほんの束の間。
「あ、いのり先輩」
次の授業が移動だったため第二校舎に行く途中、さっそく藤井くんと会ってしまった。
藤井くんの他には昨日の2人と他にガラの悪そうな男の子たちがズラリと立ち並んでいた。
た、確かになんてゆうか、確実にヤンキー?
隣にいるあやは「げ。」と声を漏らしすごい顔で彼らを見ている。
そんなあやに気づかないのか、藤井くんは笑顔でこちらに近づいてきた。
「昨日ぶりですね」
あ、ほら、笑った。
藤井くんが笑うと、目尻が下がって周りに花が浮かんでいるような感覚になる。
それになんか、また嬉しそう。
「藤井くんも移動?」
「んー、別にサボってただけ」
え!今なんて?サボり?
「授業聞いたって意味ないのに」
「ねー!あずちんに授業なんて必要ないよね!」
「梓、午後は体育だから絶対出るぞ」
「うわ出た、熱血バカ。僕は見学するよ」
私たちとは似ても似つかない会話でポカンと空いた口が塞がらない。
聞いても意味ないって何?
意味のない授業なんてないと思うけど?