次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
「今すぐ路肩に停めて抱き締めたい可愛さだけど、残念ながら時間切れだ。降りるぞ」
促されて、慌てて視線を上げた。いつの間にか車はどこかの立体駐車場に停まっている。
「あの、ここ、どこ?」
「それは着いてのお楽しみ。ほら、行くぞ」
助手席のドアを開けた駿介は、戸惑う私の手を強く握って歩き出す。
「待って!ね、ここって‥‥‥あれ?」
しばらく歩いたら、よく知っている場所だと分かった。國井家御用達のデパート。いつも家に来てた外商さんのお店だ。
理解した私を見た駿介はにやりと笑って歩くスピードを上げる。コンパスが違うから、私は手を引っ張られて小走りだ。
「國井様!お待ちしておりました」
ずんずんと迷いなく歩いて行った先はデパートの外商サロン。私もお祖母様のお供で何度か来たことがある場所だ。そして出迎えてくれるのも、馴染みの外商さん。ピアノの発表会のドレスを選んだ時にも来てくれた、國井家の担当さんだ。
促されて、慌てて視線を上げた。いつの間にか車はどこかの立体駐車場に停まっている。
「あの、ここ、どこ?」
「それは着いてのお楽しみ。ほら、行くぞ」
助手席のドアを開けた駿介は、戸惑う私の手を強く握って歩き出す。
「待って!ね、ここって‥‥‥あれ?」
しばらく歩いたら、よく知っている場所だと分かった。國井家御用達のデパート。いつも家に来てた外商さんのお店だ。
理解した私を見た駿介はにやりと笑って歩くスピードを上げる。コンパスが違うから、私は手を引っ張られて小走りだ。
「國井様!お待ちしておりました」
ずんずんと迷いなく歩いて行った先はデパートの外商サロン。私もお祖母様のお供で何度か来たことがある場所だ。そして出迎えてくれるのも、馴染みの外商さん。ピアノの発表会のドレスを選んだ時にも来てくれた、國井家の担当さんだ。