次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
私の言葉に笑顔を見せてから、招待券を置いて植田社長は帰っていった。
駿介と並んでエレベーター前でお見送りを終え、コーヒーを片付けるために常務室に戻った私が手を動かしてるのを見ながら、駿介が口を開く。
「個展に行く前に寄りたい場所もあるし、後で食事もしたいからなー。6時には出れるようにしとけよ」
「‥‥はい」
「なんだよ、不服そうな返事だな。朝の話と違って夏希さんの個展は半分仕事みたいなもんだから、お前にとっては良い変更だろう?」
ぼそりと言った返事が気に入らなかったらしく、駿介の言葉も少しキレ気味だ。
「それはそうだけど!でも私にも予定を聞いて欲しいっていうか‥‥」
「そんなもん、秘書なんだから仕事絡みの社交に帯同するのは当然だろうよ。それとも文香には1人で先に帰らなきゃならない予定でもあるのか」
「予定はないけど‥‥」
その理論には反論出来ない。ちなみに予定も勿論ない。
駿介と並んでエレベーター前でお見送りを終え、コーヒーを片付けるために常務室に戻った私が手を動かしてるのを見ながら、駿介が口を開く。
「個展に行く前に寄りたい場所もあるし、後で食事もしたいからなー。6時には出れるようにしとけよ」
「‥‥はい」
「なんだよ、不服そうな返事だな。朝の話と違って夏希さんの個展は半分仕事みたいなもんだから、お前にとっては良い変更だろう?」
ぼそりと言った返事が気に入らなかったらしく、駿介の言葉も少しキレ気味だ。
「それはそうだけど!でも私にも予定を聞いて欲しいっていうか‥‥」
「そんなもん、秘書なんだから仕事絡みの社交に帯同するのは当然だろうよ。それとも文香には1人で先に帰らなきゃならない予定でもあるのか」
「予定はないけど‥‥」
その理論には反論出来ない。ちなみに予定も勿論ない。