誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
「どうした、ピカル?」
学校に着くなり机に突っ伏した俺に声を掛けてきたのは酒井。
中学から仲良い親友?
ていうか悪友?
銀縁眼鏡でスリムな一見秀才風だけど、実際はそうでもない。
まぁ俺といい勝負くらい?
「酒井、ヤバい、俺…萌え死ぬ…」
「は?なんだそりゃ?」
酒井が俺の前の席の椅子を引いて座る。
「死ぬ、は分かる。
けど、なんで「萌え死ぬ」?」
「天使に…メッタ撃ちにされた。」
「そんな残虐な天使、見たことねぇわ。」
そう言って机の上に転がっている俺の頭を「入ってますか?」とばかりにノックする。