誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策


「どうした、ピカル?」



学校に着くなり机に突っ伏した俺に声を掛けてきたのは酒井。

中学から仲良い親友?

ていうか悪友?

銀縁眼鏡でスリムな一見秀才風だけど、実際はそうでもない。

まぁ俺といい勝負くらい?



「酒井、ヤバい、俺…萌え死ぬ…」

「は?なんだそりゃ?」

酒井が俺の前の席の椅子を引いて座る。



「死ぬ、は分かる。

けど、なんで「萌え死ぬ」?」

「天使に…メッタ撃ちにされた。」

「そんな残虐な天使、見たことねぇわ。」

そう言って机の上に転がっている俺の頭を「入ってますか?」とばかりにノックする。
< 22 / 240 >

この作品をシェア

pagetop