恋愛対象外だから!【おまけ追加】
「 ───数学の教師になります。」
「ほぉ〜?椎名が教師か。あまりオススメはしないが理由を聞こうか?」
「妹が背中を押してくれたんです。」
楓加がいてて良かった。
俺にとって、楓加は大きな存在だ。
「そうか。で、大学は決めているのか?」
「T大学の教育学部にします。」
「…は?!T大学って本当に?!」
確かにT大学は国内でも海外でも有名だ。
でも、家から通える範囲だし京も現役T大学の医学部の学生だ。
「…決めました。俺の兄貴もそこ行ってますからわからない範囲は兄に教えてもらいます。」
「あぁ、京汰君か。…まぁ、今の椎名の成績だったらいけるだろうが。」
もう決めた。
…楓加が高校生になったときに俺は教師になれていたらいいな。
職員室を出て、6限目が始まるギリギリに教室に
入った。
「…あれ、遙?帰ったんじゃなかったの?」
「家に帰ってから進路決定したから長嶋先生に知らせに来た。ついでに授業受けようかーって思って来た。」
「…ついに、遙も進路決めたんだ?」
「ま、職業的には奏人と一緒だけど。」