カレシとカノジョ。
《ねぇ、倫くん》

《んー?》

《どうして私にこの花をくれたの?》


確信犯だ、雫は。

俺がこの花をなんで雫にあげたのか、
雫が知らないわけがない。


《花屋に売ってたから。》


顔を真っ赤にしながら言う俺を
嬉しそうに、にこにこと見つめる雫。

あぁ、俺はホントに雫には敵わない。
< 17 / 54 >

この作品をシェア

pagetop