次期国王は初恋妻に溺れ死ぬなら本望である
プリシラは焦った。拒否される可能性は大いにあると思っていたが、わからないと返されるとは予想もしていなかった。
「えーっと。だから、そのまんまの意味よ。形だけの結婚じゃなくて、きちんと夫婦としての関係を築いていきたいなって。それから、フレッドの失踪も真相を究明しましょう。実は私、すごく気になってることがあってーー」
父親の部下が怪しい会話をしていたこと。それをディルに打ち明け、意見を聞くつもりだった。が、プリシラの話はディルに強引に遮られた。寝転んでいたディルに腕をひかれ、プリシラはディルの上に重なるように倒れこんだ。
「わっ。急になにを‥‥」
真面目な話をしようとしてるのに。そう文句を言うつもりだったが、ディルが自分よりずっと真剣な目でこちらを見ていることに気がつき、言葉を止める。
ディルがくるりと体を反転させ、プリシラは抵抗する間もなく彼に組み敷かれた。切なげに眉をひそめたディルが、押し殺した低い声でささやいた。
「ーーそういうことを軽々しく言うのは、やめてくれ」
「軽々しい気持ちなんかじゃないわ。ちゃんと考えてる。私はディルの好みのタイプじゃないのはわかってる。だから、愛して欲しいとは言わない。でも、妻としてあなたを支えられるようになりたいの。‥‥フレッドは私になにも告げずに、いなくなった。あんな思いはもうしたくない」
この気持ちはきちんと伝わるだろうか。また喧嘩になりはしないだろうか。プリシラはドキドキしながら、ディルの答えを待つ。
「ーーそれは、俺の妻として一生を過ごす覚悟があるということか?」
「あるわ」
挑むような気持ちで、プリシラはディルを見返す。華やかに輝くサファイアブルーに、ほんの少しの陰りを加えるグレー。その美しさに気がついてしまえば、誰もが欲しくてたまらなくなる。まるで、ディルそのもののような彼の瞳。
この瞳に、自分はどう映っているのだろうか。
「えーっと。だから、そのまんまの意味よ。形だけの結婚じゃなくて、きちんと夫婦としての関係を築いていきたいなって。それから、フレッドの失踪も真相を究明しましょう。実は私、すごく気になってることがあってーー」
父親の部下が怪しい会話をしていたこと。それをディルに打ち明け、意見を聞くつもりだった。が、プリシラの話はディルに強引に遮られた。寝転んでいたディルに腕をひかれ、プリシラはディルの上に重なるように倒れこんだ。
「わっ。急になにを‥‥」
真面目な話をしようとしてるのに。そう文句を言うつもりだったが、ディルが自分よりずっと真剣な目でこちらを見ていることに気がつき、言葉を止める。
ディルがくるりと体を反転させ、プリシラは抵抗する間もなく彼に組み敷かれた。切なげに眉をひそめたディルが、押し殺した低い声でささやいた。
「ーーそういうことを軽々しく言うのは、やめてくれ」
「軽々しい気持ちなんかじゃないわ。ちゃんと考えてる。私はディルの好みのタイプじゃないのはわかってる。だから、愛して欲しいとは言わない。でも、妻としてあなたを支えられるようになりたいの。‥‥フレッドは私になにも告げずに、いなくなった。あんな思いはもうしたくない」
この気持ちはきちんと伝わるだろうか。また喧嘩になりはしないだろうか。プリシラはドキドキしながら、ディルの答えを待つ。
「ーーそれは、俺の妻として一生を過ごす覚悟があるということか?」
「あるわ」
挑むような気持ちで、プリシラはディルを見返す。華やかに輝くサファイアブルーに、ほんの少しの陰りを加えるグレー。その美しさに気がついてしまえば、誰もが欲しくてたまらなくなる。まるで、ディルそのもののような彼の瞳。
この瞳に、自分はどう映っているのだろうか。