パーフェクト・インパーフェクト


満足げにしている中学生といっしょにカメラアプリでいろんな写真を撮っていると、なんの前触れもなくメッセージの通知が画面上部に出た。

あわててタップして開く。


『あけましておめでとう』


そう始まっていた文章は、日付が変わった瞬間にわたしが彼に送った“あけおメッセージ”への返信で間違いなかった。


『今年もよろしくお願いします。ところで、正月休みっていつまで? もし時間があれば一緒に初詣行こう。』


時間は、なかったとしても無理やり作ると、いま決めた。


絵文字も顔文字もスタンプも使わないのに、しっかり句読点のある文章がすごく好き。

国茂兄妹がいる手前、顔がだらしなくへちゃけそうなのを一生懸命ガマンして、行きたいです、とすぐに返した。


帰り際、パパとママにいっしょに実家に帰るか訊ねられたけれど、今年は帰らないと断った。

なんてったって初詣デートの準備があるので。

今年はもう実家に帰っているどころではないよ!




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