パーフェクト・インパーフェクト
隣で海帆が「そーそー」と軽やかに同調した。
「お兄ちゃん、アンちゃんにバンドマンの彼氏ができたとき、その人のウィキペディオちょー読んでたし、SNS全部ちょー徘徊してたし、動画ちょー見てたもん。クソヤロウだったらコロス、とか物騒なことぶつぶつ言って」
それは想像してみたらちょっとコワイ。
だけど、心臓がぎゅっとなるくらい、すごくうれしかった。
ときめきとは違うたぐいのもの。
雪夜に対するこの気持ちは、
どうしようもないほど、家族愛の色をしている。
「そうだね。わたしにとっても雪夜はかわいい弟みたいなものだから、雪夜に彼女ができたときは同じことしちゃうかも」
これは内緒にしててね、と念押しして、
きっと相変わらずAI相手にゲームをしているはずの、雪夜の部屋へと向かった。