パーフェクト・インパーフェクト


「だって来月のテーマパーク撮影ってカレカノの予定でしょ~?」


そうだった。

『彼とのシーン別デート☆愛され彼女のひみつ全部教えます!』とかいう、謎の特集。

わたしが昼間のテーマパークで、リアが夜のクルーズデート。


カワイイのとカッコイイのがあると、わたしはいつも“カワイイ”ほうだ。

彼氏がいなくてもカレカノ設定の撮影くらい簡単にできる。
なんといっても、プロなので。


だけど、もしかしてこれこそが、リアの言う『幅がきく』ということなの?


「アンちゃんなんて彼とテーマパークどころか、まだデートすらしたことないのにね……」

「ねーほんとやだってば。うるさーい」


よよよ、とわざとらしい泣きマネをすな!

さっき激怒していた弟さんの気持ちがよくわかる。
これは、むかつく。

さっきはずけずけと踏み入って、申し訳ないことをしちゃったな。


「あ、ねえ! どうせだしここにいる誰かにリハーサルしてもらったらどお!?」

「ちょっとリアほんとに酔ってる! むり!」


酔っぱらいの相手をするのは本当に嫌なんだよ。

わたしは酔っぱらっていないから、いっしょにジョーダン言えないもん。


お兄さんたちも笑いながらちょっと困っているみたいだった。

そりゃ、突然こんなこと言われて、どう対応したらいいのかわからないよね。
リハーサルとか言われても、って感じだ。

友人が失礼なことを言ってごめんなさい。


なんでわたしが謝らないといけないの。

なんなの。

ほんと、やだ。


「リアのばか、酔っぱらい、キライ」


本当に嫌だけど、わたしが本気で怒ったら、空気ぶち壊しで、もっと嫌。

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