きっとこの輝きは消えないでしょう。
先は暗かった。
そして真冬の寒さが肌を次々と突き刺す。
ただ前をみて走っていくと小さな明かりがみえた。
その明かりは畔に映った丸い月だった。
小さな背中を見つけた。
歩幅を徐々に縮めてゆっくり近づく。
「アンザ」
「……ん」
素っ気ない返事にほっとした。
隣に座って同じ方向に視線を向ける。
小さな月が波打っていた。なぜか泣きたくなった。
「……トパズと出会った日のこと思い出してた」
声が静寂に響く。
その横顔に綺麗だなと思った。
「……僕も、アンザのこと考えてた」
「ふーん。……で、なんか用?」
「僕は、アンザがいてくれればそれでいいんだって思った」
小さく揺れる月を眺めながら、思ったよりもすんなり言えたことに内心驚く。でも顔には出さない。
たぶん僕の顔はアンザから見えないと思うけど。
隣で恥じている彼女が視界の隅に飛び込んで小さく吹き出した。