冷徹副社長と甘やかし同棲生活

「……はは、色気のないヤツ」

 副社長は肩を揺らして笑っている。目を細めて笑う姿は少し幼く見えた。


「だ、だって」

「もうすぐ十二時だもんな、腹が減るのも無理はない」

 そう言いながらもからかうように笑ってくるから、恥ずかしくなって肩をすくめた。


「あまり笑わないでください」

「悪い、タイミングがよかったからつい。俺も腹が減ってきたし、さっそく何か作ってくれ」

「はい! 初仕事なので、手の込んだものを作りますね。何がいいですか?」

「そうだな……生姜焼き、なんてどうだ? ちなみに夕食は……うん、カレーがいい」

「生姜焼きに、カレーですか?」


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