冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「俺はただ、冷蔵庫から水を取りだそうとしただけだ」

「す、すみませんでした」


 慌てて冷蔵庫から離れると、椿さんは冷蔵庫を開けてミネラルウォーターのペットボトルを出した。ごくごくと勢いよく水を飲む姿はとても男らしくて、つい見入ってしまう。

 椿さんから離れ徐々に冷静を取り戻すと、今度は苛立ちを覚え始めた。


「冷蔵庫を開けたいんだったら、最初からそう言ってくれればいいじゃないですか……」

「お前があまりにうぶな反応をするものだから、ついからかってしまった」

「からかうっていうか、これはもうセクハラの領域ですよ!」

「……言われてみれば、そうかもしれない。ごめんな」


 
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