冷徹副社長と甘やかし同棲生活

「何するんですかー。せっかく寝ぐせ直したのに」

「生意気なやつにはお仕置きが必要だろ」

「子供ですか!」


 反論したら、今度はほっぺをぐに、とつままれた。まったく痛くはないけれど、きっと不細工になっているだろうから、今すぐ離してほしい。

 椿さんは、なぜか楽しそうだった。もしかして、人をいじめるのが好きなの? 会社で部下に厳しいのも、ドSだからだったのか。


「や、やめてくらさい、セクハラになりまふよ」

 おそらく彼に対して最も攻撃力のある言葉を口にしたとき、


「うわあ、お兄ちゃんセクハラする人だったの? サイテー」と、聞き覚えのない声が部屋に響いた。




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