冷徹副社長と甘やかし同棲生活
……そう思っていたのは、私だけ?
勝手に、頭の中で理想を作り上げていただけ?
答えなんて出るわけないのに、そう何度も自分に問いかけた。
菅野さんはずっと何か話していたけど、全く耳に入ってこなかった。
――何も手につかないまま午前中が終わり、同期の女子社員と食堂へ向かった。
彼女たちとは毎日一緒にランチしているけど、副社長の話題は出たことがなかった。
「うちの副社長って怖いらしいね」と何気に口にしてみると、彼女たちの顔色が変わった。
「美緒ちゃん、副社長の話なんてしたらダメだよ! 噂しているってバレたら大変だし、話題に出すだけで恐ろしい」