冷徹副社長と甘やかし同棲生活

 もくもくとご飯を食べながら、たんたんと新しい事実を口にする副社長。

 対照的に私は、驚いて一旦箸を置いた。
 椿さんのご実家は、どのくらいの規模かはわからないけれど、会社を経営している。

 つまり、椿さんは社長の息子ということ。普通に考えればお金持ちだ。

 けれども、母さんの話では、昔の椿さんは食べるものに困っていたらしい。いったい、過去に何があったのだろう?


「……今日も美味かった。ごちそうさま」

「おそまつさまでした! すぐにコーヒー淹れますね」


 すぐにキッチンにいき、コーヒーマシンのスイッチボタンを押した。


 
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