冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「は、はい! お任せください!」

 久しぶりのスーツ姿を見たからなのかわからないけど、全身に鳥肌がたった。

 私服姿のときとは雰囲気ががらっと変わっている。カリスマオーラをまとい、人々の心を鷲掴みにしてしまうような感じ。

 すぐに支度をしないといけないのに、椿さんがいなくなったあともすぐに動けなかった。


――なんとか支度を終え、始業時間の十分前には職場に着くことができた。

 約一週間ぶりの会社。また仕事の日々が始まると思うと少しだけ憂鬱だけど、思ったより前向きでいられそう。
 

 昨日椿さんに英気を養ってもらったおかげか、苦痛の通勤電車に乗らなくてすんだからか。どちらにせよ、五月病にはかからなくてすみそうなきがする。


 
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