冷徹副社長と甘やかし同棲生活
無神経な人事と、何もわかっていない新入社員が椿さんの悪口を言っている。
こんな場所に、もういたくない。もう――。
「本当に、あの鬼は会社っていうものを何にもわかっていないと思うんだよねー」
「そんなことはありません!」
――我慢の限界だった。好きな人をこれ以上侮辱されたくなかった。
本当は黙って、相槌を打つべきなのに、どうしてもできなかった。
「副社長は、部下のことを想って、あえて厳しくしているんだと思います!」
勢いに任せて話した後で、中垣さんや同期たちがきょとんとしていることに気づく。
「美緒ちゃん、どうしたの……?」
隣の女子社員が、心配そうに私の背中に手をあてた。