冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「ごめんなさい、つい……」

 さっきまで盛り上がっていたのに、私の一言でぶち壊してしまった。
 居心地が悪くて、下を向いて箸置きをじっと見つめる。


「新入社員のくせに、あの副社長の何を知っているの?」

 鼻で笑うような話し方。どうやら私は、中垣さんの機嫌を損ねてしまったらしい。


「それは、あまり知りませんけど……副社長まで上り詰めた人が、理由なく厳しくしないと思います」

「何夢見てんの? あの人はね、ただ王様気分を味わいたいだけだよ。へこへこ従う部下をあざけ笑ってんの」

 ぷち、と何かが切れた音がした。
 もう、本当に我慢できない。そう直感した。

 
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