絶対に痩せられるダイエット
「私にはもう時間がないんです」


なよ子は泣きそうな顔。


でも目の奥には
決意の炎が燃えている。


「お金がほしいんじゃないんです。


ただ私はダイエットに絶対成功したい
だけなんです」


なよ子は店員の顔をじっと見る。


店員は冷静な顔を崩さない。


「本当に成功するんですよね?」


なよ子の質問には答えず
店員はカウンターの横にあるドアを開けた。


重くて硬そうなドア。


「どうぞこちらへ」


店員がなよ子を促す。


なよ子は重そうなドアを
じっと見つめた。




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