さよならメランコリー
「都合悪い? 急だし、無理だったら全然いいんだけど……」
私が困っていると思ったのか、不安気に言うコウキくんに私は慌てて首を縦に振った。 断る理由なんてあるわけがない。
「だいじょうぶっ!全然!」
「……まじ? 無理してない?」
「ぜんっっぜん無理してない‼︎」
ブンブンと首をさらに大きく振る。勢い余って、首がもげるんじゃないかと思うくらいの全力で。
そうしたら、コウキくんは一瞬きょとんとしてから、いつものようにけらけらと笑った。
「おっけ、それならよかった。じゃあまた家帰ったら連絡してい?」
「う、うんっ!」
いつだって自信満々に笑ってるコウキくん弱気な表情。そんなの私は今までに一度だって見たことなくて。
ばくばくと、心臓が大げさに飛び跳ねる。どくどくと、血液が身体中を駆け巡る。
ああ、落ち着かない。
「……ずるいよ」
そんな期待したくなるような表情、しないでよ。
いつの間にか自分の席に戻っていたカナちゃんと視線がぶつかる。なぜだか気まずくて目を逸らそうとすれば、カナちゃんのほうから私に声をかけてきた。
「そういえば、次、テストだね」
何を言うかと思えば……一瞬でもドキリとした私が馬鹿みたいだ。ああ、うざったい。言葉がじゃなくて、態度が。表情が。本当にむかつく。
私が困っていると思ったのか、不安気に言うコウキくんに私は慌てて首を縦に振った。 断る理由なんてあるわけがない。
「だいじょうぶっ!全然!」
「……まじ? 無理してない?」
「ぜんっっぜん無理してない‼︎」
ブンブンと首をさらに大きく振る。勢い余って、首がもげるんじゃないかと思うくらいの全力で。
そうしたら、コウキくんは一瞬きょとんとしてから、いつものようにけらけらと笑った。
「おっけ、それならよかった。じゃあまた家帰ったら連絡してい?」
「う、うんっ!」
いつだって自信満々に笑ってるコウキくん弱気な表情。そんなの私は今までに一度だって見たことなくて。
ばくばくと、心臓が大げさに飛び跳ねる。どくどくと、血液が身体中を駆け巡る。
ああ、落ち着かない。
「……ずるいよ」
そんな期待したくなるような表情、しないでよ。
いつの間にか自分の席に戻っていたカナちゃんと視線がぶつかる。なぜだか気まずくて目を逸らそうとすれば、カナちゃんのほうから私に声をかけてきた。
「そういえば、次、テストだね」
何を言うかと思えば……一瞬でもドキリとした私が馬鹿みたいだ。ああ、うざったい。言葉がじゃなくて、態度が。表情が。本当にむかつく。