葛城社長と運命の恋を始めます
朝陽さんは渋々分かったと言ったが、屋敷に帰ろうとしない。


その時、朝陽さんは電話をしてくると言って寝室を出て行く。


誰に電話してるのだろ。


私の気持ちは朝陽さんに届いたかな。


怒ってしまったかも。


自分の思いだけを朝陽さんにぶつけてしまった。


朝陽さんが寝室に戻って来ると、ベットに座ってる私を立ち上がらせて抱き締める。


「はなには負けたよ。屋敷に戻ろう。親父とおふくろも帰ってるみたいだし。」


「朝陽さん、我儘ばかり言ってごめんなさい。」


はなは何も悪くないと朝陽さんが言う。


「俺ははなを一人じめしたいだけ。屋敷にいるとそれができないだろ。考え方を変えて、屋敷でもはなを一人じめするつもりだ。」


はぁ、そうですか。


じゃ、なくて。


問題はそこではないはず。


お屋敷で花嫁修業を成功させ、みんなに祝福されて朝陽さんのお嫁さんさんになりたい。


朝陽さんが作ってくれた朝食を食べてお屋敷へ向かった。


駄目だよ。


朝食も作れないだなんて。


俺が作ってはなに食べさせたいから、いいだろと簡単に言うけど、調理が出来ない事が問題なのに。


そうだ、料理学校へ行こう。


「はなは大学があるだろ。料理は俺が教えてやるよ。」


嬉しいけど、それじゃ駄目なんです。


なんて、言えません。


だって、朝陽さんがすごく嬉しそうに言ったから。


はなとずっと一緒にいたいといつも朝陽さんは言うけど、私だって同じ気持ち。


朝陽さんと運命的な出会いをして、こんなに好きになるとは思わなかった。


この先何が起こっても、絶対迷ったりしない。











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