葛城社長と運命の恋を始めます
とにかく広い応接間に通された。


本当に別世界。


朝陽さんと住む世界が違い過ぎる。


今頃気づいて、どうするつもり。


「はな、座って。」


ぼさっと立ったままだった。


「はなさん、緊張しなくても大丈夫よ。はなさんに会えて私も主人も喜んでるの。」


思わず顔を上げて、朝陽さんを見た。


「朝陽が中々結婚しなかった訳が分かったよ。こんな可愛いお嫁さんを見つけて来て、本当に安心した。」


え、反対とかはされないんですか。


私は花屋の娘ですが、葛城家に嫁いでも大丈夫でしょうか。


本当にまだ子供だし。


「私が主人と結婚してのは18才の時よ。はなさんはもう20才の大人だからね。反対なんてしないわよね、あなた。」


勿論と会長が頷く。


良かった。


緊張し過ぎて、上手く息も出来ない。


思わず、良かったと声が出た。


「朝陽、本当に可愛い人ね。結婚式を一ヶ月後にしたいなら、急いで準備をしましょ。」


そうでした。


お母様が全て手配をしたくれるらしい。


会長がこの人に任せて置けば大丈夫だと言った。


うん、大丈夫な気がする。


その後も楽しいお喋りをして、お屋敷を後にした。


朝陽さんと結婚したら、あのお屋敷に住むのかな。


その事を聞くと、あそこには住まないと言う。


あのお屋敷には朝陽さんのお祖父様とお婆様も住んでるらしくて、はなが大変になるから、二人でマンションに住もうと言われた。


あのお屋敷、すごく魅力的だな。


若いお手伝いさんはなんか怖かったけど。












< 84 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop