君のカメラ、あたしの指先
「ずっと、この気持ちはただの憧れなんだと思ってきたの。でも、近くにいた女の子に嫉妬する自分に気付いたら……あとは、簡単だった」
「……そっか」
「やっと、あゆちゃんの言ってた意味がわかった気がするよ。取られてからじゃ遅いって。本当にその通りだね」
有紗はにっこりと笑ってそういった。あたしは曖昧に笑いかえすことしか出来なかった。
「何をどうすればいいのかも分からないけど……頑張るよ。だからとりあえず今日は、報告だけ。また今度、相談に乗ってね」
「当たり前じゃん。親友なんだから」
ひっちゃかめっちゃかになった心の中からようやく選び出してそれだけ言うと、有紗は「ありがと」と笑って麦茶を飲み干し、軽い足取りで部屋をあとにする。
「あれは本気の目、だったなあ」
あたしは独り言をぽつりと呟いて、カラになった有紗のコップをのろのろと片付けた。
「……そっか」
「やっと、あゆちゃんの言ってた意味がわかった気がするよ。取られてからじゃ遅いって。本当にその通りだね」
有紗はにっこりと笑ってそういった。あたしは曖昧に笑いかえすことしか出来なかった。
「何をどうすればいいのかも分からないけど……頑張るよ。だからとりあえず今日は、報告だけ。また今度、相談に乗ってね」
「当たり前じゃん。親友なんだから」
ひっちゃかめっちゃかになった心の中からようやく選び出してそれだけ言うと、有紗は「ありがと」と笑って麦茶を飲み干し、軽い足取りで部屋をあとにする。
「あれは本気の目、だったなあ」
あたしは独り言をぽつりと呟いて、カラになった有紗のコップをのろのろと片付けた。