冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
由佐さんが変に答えを濁したせいで、余計に疑われたじゃないか!
どうして否定しなかったんだろう。彼は、わたしと付き合っていると思われてもいいの?
なんともない様子でいつもと変わらない由佐さんが、飲み会の間気になって仕方なかった。
午後九時になり、そろそろ解散しようということで全員会計を済ませてお店を出た。お酒を飲んで気分がよくなっている谷池さんは、由佐さんとわたしの関係のことにはもう触れず、他の同僚と肩を組んで「また来週!」と言って駅のほうへ歩いていった。
よかった、とほっとしながらそれを見送り他の人たちにも挨拶をしていると、由佐さんと目が合った。すると、彼はわたしのそばへ寄ってきて、耳元に唇を近づける。
「ふたりで、もう少し飲まないか?」
ドキッとしながら、わたしは由佐さんを見つめた。
彼から誘われるなんて、なぜ……どうして急に?
誘いを素直に受けていいものか迷う。ふたりきり……想定していなかったし、なんだか恥ずかしい。
仕事のときはそこまで意識することはないけれど、今は違うから……。
「いいですよ。三坂さんのお店で飲みましょう」
「……なんで純の店なんだよ。この辺りに店はあるし、わざわざ戻ることないだろ」
「ダ、ダメです。三坂さんのお店がいいんです!」
彼とはじめて行くお店より、三坂さんのお店のほうがまだいい気がする。それに、知っている人がいれば由佐さんばかりを意識せずにすむと思った。
どうして否定しなかったんだろう。彼は、わたしと付き合っていると思われてもいいの?
なんともない様子でいつもと変わらない由佐さんが、飲み会の間気になって仕方なかった。
午後九時になり、そろそろ解散しようということで全員会計を済ませてお店を出た。お酒を飲んで気分がよくなっている谷池さんは、由佐さんとわたしの関係のことにはもう触れず、他の同僚と肩を組んで「また来週!」と言って駅のほうへ歩いていった。
よかった、とほっとしながらそれを見送り他の人たちにも挨拶をしていると、由佐さんと目が合った。すると、彼はわたしのそばへ寄ってきて、耳元に唇を近づける。
「ふたりで、もう少し飲まないか?」
ドキッとしながら、わたしは由佐さんを見つめた。
彼から誘われるなんて、なぜ……どうして急に?
誘いを素直に受けていいものか迷う。ふたりきり……想定していなかったし、なんだか恥ずかしい。
仕事のときはそこまで意識することはないけれど、今は違うから……。
「いいですよ。三坂さんのお店で飲みましょう」
「……なんで純の店なんだよ。この辺りに店はあるし、わざわざ戻ることないだろ」
「ダ、ダメです。三坂さんのお店がいいんです!」
彼とはじめて行くお店より、三坂さんのお店のほうがまだいい気がする。それに、知っている人がいれば由佐さんばかりを意識せずにすむと思った。