イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~

「ねぇ、シロちゃん。直倫に話しちゃった?」
「当然でしょう」


いつ白臣が話したかは謎だが、直倫がいるローマとの時差は七時間。日本のほうが先なので、ローマは今、お昼の一時を過ぎたくらいだ。


「言わなくてよかったのに……」
「心配させるから?」
「うん……」


会えるという喜びよりも、悲しませることのほうが気になった。

遠子がうなずくと、白臣はため息をついて、先ほどまで亜子が座っていた椅子に腰を下ろす。


「――遠子、少し眠りなさい」


全身を強く打って、少し吐き気もあるというので、食事はなしだ。
点滴を打ってもらって、痛み止めと眠くなる薬を配合しているという。

確かに目を閉じれば、すぐに眠れそうな気がしていたが、どうしても気になって、言わずにはいられなかった。


「シロちゃん、直倫を責めないでね……」
「努力するよ」
「でも……直倫、大丈夫かな……すごく気にしそう……」


そんな風に心配する遠子を見て、白臣はそっと手を握る。


「ほら、とりあえず今晩は、俺の夢を見るといいよ。たくさん甘やかしてあげるから」
「シロちゃんったら……相変わらずだね」


遠子はふっと笑って、目を閉じる。


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