イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
「シロちゃん、ごめん。クラスメイトがみんな槇兄弟に会いたいとか言ってて、その、今日は私のお誕生日会で、なんでそもそもなんで私が幼馴染って知ってるのかわからないんだけど……あの、忙しいよね……?」
【ううん、いいよ。ちょうどナオも家にいるし】
「えっ……いや、無理しなくても……」
【へーきへーき。じゃあふたりでいくね。じゃあまたとで】
遠子は驚いたが、クラスメイトが喜んだのは言うまでもない。
(たしか先にシロちゃんが来て、後から直倫が来たっけ……)
白臣は大きなバラの花束を持ってきてくれた。
中学一年生にとって、高校一年生の白臣はかなり大人なので、その王子様ぶりに久我山家のリビングは一時期騒然となった.
遅れて直倫は手ぶらだった。しかもかなり仏頂面で、ずっとパーカーに手を入れて、イライラした様子だった。
そんなに来たくないから来なくてよかったのにと、本気で思ったことは覚えている。
それでもクラスメイトたちは槇兄弟に会えたことをひどく喜んでいて、翌年から彼ら目当ての参加者が増えそうになったので、誕生日パーティーは限られた本当に親しい友人と、するようになったのだ。
遠子は考える。
いったいどうしたら直倫と結婚しなくて済むだろう?
両親の意図はとりあえず理解した。
だが、正直に言って、直倫も双方の親も前向きとなると、自分一人が嫌だと騒いだところで、直倫に丸め込まれる結果しか見えない。