イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
(どうしたんだろう、シロちゃん……)
「お腹でも痛いの?」
「いや、どっちかというと頭痛がしてきたかな……はは」
白臣は大きな手で自分のこめかみのあたりを抑えつつ、上目遣いで遠子を見つめた。
「――ねえ、聞いてもいいかな?」
「うん」
「いつから嫌いになったの、その……ナオのこと」
白臣の言葉に、胸が締め付けられる。
「――誰にも言わないって約束してくれる……?」
白臣を信用していないというわけではない。
ただどうしても、理由を口に出すことに抵抗があるだけだ。
「うん、誓うよ。半年ぶりに家を出た幼馴染の可愛い妹の勇気に誓う」
「もうっ、そういうところがシロちゃんはイタリア人になっちゃってるんだよ」
おそらく遠子の気分を軽くしようとそんなことを言ってくれているのだろう。
遠子は少しだけ気を緩めて……それからゆっくりと口を開いた。
「……お前ブスだから、眼鏡外すなって言われたときからずっと嫌い」
口に出すと、今でも辛い。
胸の真ん中あたりがぐうっと締め付けられて、痛くて、苦しくなる。