夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
【小さな島/丘にある墓地】

「わぁ〜綺麗な虹!」

蒸し暑い夏の午後。
朝から降っていた雨が止んで、晴れ渡った空に輝く美しい虹。私は思わず目を奪われて暫く空を見上げていた。


「……ヴァロンさんも、見てるかな。
ね?…お母さん。」

視線を目の前のお墓に移して、私は微笑む。
”リディアの墓”と書かれたそのお墓には、私を産んですぐに亡くなった本当のお母さんが眠っている。


私を育ててくれた診療所の先生と奥さんが実の両親でない事は、物心付いた時から知っていた。
二人は幼い頃から私に包み隠さず、分かりやすく色々話してくれて、とても大切に育ててくれた。

最初は、その真実を理解するのは難しかったけど…。
リディア母さんが私に遺してくれた贈り物や日記から、たくさんの深い愛と想いを貰って、自分が生まれてきた理由を次第に受け入れる事が出来た。
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