夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】

「分かってるよ…っ。
でも、っ…嫌だったんだもんッ…!」

「!…えっ?」

「何もなくてもっ…。仕事だって分かっててもっ…嫌だったんだから、仕方ないじゃないッ…。」

涙をいっぱい溜めた潤んだ瞳で、怒った様に見上げられて戸惑う俺の胸を、アカリが拳を作ってドンッと叩く。


「///っ…ヴァロンは私の旦那様でしょ?
嫌なのっ…。他の女の人と一緒に居たのもっ…、結婚指輪してないの見た時だって…辛かったんだから…ッ。」

「!…ぁ、……っ。」

”嫌だった”、”辛かった”…。
そのアカリの素直な叫びに、俺は何も言えなくなった。

”信じてほしい”なんて、そんな問題じゃなかった。
何もなかったから、いいって訳じゃ…ない。
現に、アカリが泣いてる。
俺のしてきた行動で、泣いてるじゃないか…。
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