夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「……っ。
…ごめん。ちょっと、寝付けなくて……。」
「嘘、付かないでよっ…。」
誤魔化そうと口を開いた俺の言葉を、アカリが遮るように言った。
キッと強い眼差しで見上げられてドキッとする。
「……契約先の令嬢様とは一晩同じ部屋で過ごすクセに、私とはもう一緒に寝てもくれないの?」
「!…えっ?」
スッと俺から離れて背を向けるアカリ。
その様子に俺は慌てて首を横に振った。
「ち、違うッ…。
あ、あれはチェスしてただけだって…!」
「……。」
本当の話。
確かに言い寄られて迫られたが、キスも、勿論それ以上もしていない。する訳がない。
こんなにアカリでいっぱいの気持ちで、いくら仕事だからって他の女に触れたりしない。
「あんなデタラメな記事、信じないでくれよっ…!」
「分かってるよそんな事ッ…!」
信じてもらえないのかと寂しくなった俺に、アカリは振り返るとずいっと詰め寄ってきた。