僕に、恋してみたら?
お姉ちゃんと水上先輩の出会いは、高1の春。
これは前にも1度聞いたけれど、同じクラスになったことがきっかけで2人は知り合った。
「そりゃもう、あんなルックスだから。入学当初から、桃惟はモテモテだった」
お姉ちゃんは言う。
毎日誰かしらが水上先輩に告白し、水上先輩を待ち伏せし、とにかく学校中——いいや、学外からも先輩見たさに訪れる生徒がいたのだと。
「あたしは、そんなに目立つ方じゃなかった。桃惟とは、太陽と月。光と影みたいなもので。毎日静かに暮らしてた」
そんな2人が急接近したのは、後期に、同じ図書委員になったことだった。
「くじ運なんてなかったのに。まさかあたしが、1番の当たりくじを引いちゃうなんてね」