僕に、恋してみたら?
お姉ちゃんは、続けた。
「今でも覚えてる。放課後の図書室で、2人きりで仕事してたとき、届かない場所にさりげなく本を置いてくれたり、大きな重い本ばかりすすんで並べてくれたり」
「優しいね」
「そう。それで、思わず言っちゃった。……好きだって」
「えぇ!」
「仕方ないじゃん。あんなカッコイイやつ、ただでさえそばにいるとドキドキするのに、おまけに優しくされたら……、好きにならない方がおかしいよ」
その気持ち、わたしにもわかるよ。
ただ見つめられるだけで、魔法がかかったみたいに、途端にときめいてしまう。
先輩は、そんな魅力のある人だから。
「それで、付き合ったの?」
「うん。付き合いたいって言ったら、桃惟は、『いいよ』って答えた」